国土交通省が家賃保証業務を規制に関する報道が各紙でなされています。

投稿日時 2009-5-13 16:19:40 | トピック: 報道記事

深刻化する「追い出し屋」被害に関して、「国土交通省が家賃保証業務を規制する方針を固めた」との報道が各紙でなされています。

********************朝日新聞 2009年5月12日付け

http://www.asahi.com/housing/news/OSK200905120044.html



「追い出し屋」、新法軸に規制方針 国交省 賃貸住宅で連帯保証を請け負う不動産業者らが、家賃を滞納した借り主を強引に閉め出す「追い出し屋」被害が広がっている問題で、国土交通省は家賃保証業務を規制する方針を固めた。
追い出し行為を行政処分できる法律の制定を軸に検討し、8月までに素案をまとめる。
 国民生活センターによると、家賃債務保証をめぐるトラブルの相談は全国で04年度の44件から、08年度には428件と急増。
しかし、家賃保証業務は、宅地建物取引業法や借地借家法の対象外で、監督官庁がなかった。
その結果、深夜早朝の督促や鍵交換、家財撤去など違法性の高い行為が事実上、野放し状態になっていた。
 このため、国交省は早急な対応が必要と判断。
12日に開かれた社会資本整備審議会「民間賃貸住宅部会」で、(1)新法の整備(2)登録制の導入(3)ガイドラインの公表――の3通りの規制を検討することを明らかにした。
 新法の場合、家賃保証業務を許可制とし、違反業者を営業停止などにする行政処分や刑事罰の規定を入れる。
 国交省は「最も迅速な対応が可能なのは許可制」としている。
早ければ7月末にも、3案それぞれの原案を盛り込んだ中間報告を作成。
年末までに規制の中身を決める。
(室矢英樹)

**********************西日本新聞 2009年5月13日付け朝刊

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/95083


家賃債務保証 追い出し屋被害9.7倍増 08年度 4年前比 国交省が規制検討 家賃を滞納した入居者に退去を迫る「追い出し屋」など家賃債務保証をめぐるトラブルが2008年度に全国で428件発生し、4年前の9.7倍に急増していることが12日、国民生活センターのまとめで分かった。九州・沖縄は42件。
「追い出し屋」被害では、住居のドアノブに金属製のカバーを無断で取り付けられた宮崎市の男性が債務保証会社を提訴するなど訴訟も相次いでおり、国土交通省は、業者の登録制など法的規制の検討に入った。
 同日開かれた社会資本整備審議会・専門部会で報告された。
 家賃保証債務会社は、アパートなどを借りる際に連帯保証人を用意できない賃借人から保証金を受け取り契約。
家賃を滞納した場合、同社が家主に立て替えて支払い、賃借人に支払いを求める。
主に低所得者を対象にした、敷金や礼金がいらない「ゼロゼロ物件」とともに10年ほど前から普及し、現在は不動産賃貸契約の約4割で利用されているという。
 国民生活センターによると、08年度に相談を寄せた賃借人のうち3人に2人は20‐40代。
相談では「家賃を1カ月滞納すると保証会社が毎晩取り立てに訪れ、訪問料を課せられた」「1日に何度も電話があり、ドアに張り紙もはられた」などの強引な取り立てや「本日中に払わないならば『出て行け』と脅された」という事例もある。
 昨年10月以降の下半期の件数が、全体の7割を占めており「雇用環境の悪化や収入の低下も増加の背景にある」と、国交省住宅局はみている。
 家賃債務保証業務は法的な規制がなく、審議会では、国交省が業者の登録制度などを提案した。
ただ、委員からは「故意に滞納する賃借者もいる。
業者だけを悪者扱いするのは疑問」という慎重論もあった。


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